リハ職の働き方は現場だけじゃない|キャリアの選択肢を広げる方法
自己整理をしてみて、「自分が日々やっていること」が少し言葉になってきた人もいるかもしれません。
一方で、こんな感覚も出てくると思います。
「で、ここからどうすればいいんだろう」結論から言うと、いきなり答えを出す必要はありません。横道キャリアは、決めるものというより、少しずつ育っていくものだからです。
横道キャリアは「関わり方」から始まる
横道キャリアというと、転職や職種変更を思い浮かべる人も多いかもしれません。
でも実際は、多くの場合、最初に変わるのは立場や肩書きではありません。
変わるのは、関わり方です。
今までよりも、
個別対応より「人の動きや関係性」を見る時間が増える
現場をどう回すかを考える場面が増える
周囲の相談に乗ることが増える
こうした小さな変化が、あとから振り返ると横道の入り口だった、ということはよくあります。
自己整理した内容は、そのまま材料になる
自己整理で出てきた、
よくやっていること
嫌いじゃないこと
なんとなく気になること
これらに、優劣はありません。
どれも横道につながる可能性があります。
大切なのは、何を選ぶかよりも、どう使えそうかという視点を考え整えることです。
可能性としての実例
横道キャリアは、何になるかよりも、
専門職としての比重と、横道の比重のバランス、そして身を置くフィールド。この3つのバランスによって、横道キャリアとしての形が定まってきます。
たとえば、
臨床を続けながら、
個別対応よりも
人の動きや関係性を見る時間が増えていく人
臨床の割合は減り、
企画・運営・仕組みづくりに関わる時間が増えていく人
病院や施設の外にフィールドを移し、
地域活動や多職種と関わる時間が増えていく人
最初からこの形を目指していた、というよりも、
その時々で、専門職としてのウエイトと、横道のウエイトが少しずつ変わりながら、結果として今の形になっている。
そんなケースがほとんどです。
まずは、先を行く人に出会う
もし一歩踏み出すとしたら、おすすめなのは、様々な横道キャリアを積んでいる「少し先を行く人に出会う」ことです。
同じ職場の先輩でも、地域のつながりでも、SNSでもかまいません。
「こんな関わり方もあるんだ」と知るだけで、視野は広がります。
いきなり自分の進路を決めなくても大丈夫です。
まずは、会ってみてみる。その経験が大切です。
まとめ
横道キャリアは、
自己整理
→ 関わり方の変化
→ 出会い
この積み重ねで育っていきます。
今の仕事の延長線上に、次の選択肢はあると思います。
横道は、今の自分を「否定する」ものではありません。むしろ、これまでの経験を「別の文脈で活かす」ための道です。一歩の幅を小さくすれば、誰でも踏み出せます。
まずは「こんな働き方もあるんだ」と知るだけでいい。そこから先は、自分のペースで考えればいいんです。
■ 横道を歩む人たち
実際に、どんなセラピストが「横道」を歩んでいるのか。意外かもしれませんが、かなり多様です。
施設や病院の管理職として経営側に回る人。訪問リハの事業所長として、ビジネス視点を持つようになった人。副業でライターやオンライン講師をしている人。大学の研究に協力してデータ分析に携わる人。講演やセミナー講師として、セラピスト以外の職種に知識を伝えている人。ケアマネジャー資格を取得して、多職種連携の中心になった人。
全部を目指す必要なんて、まったくない。自分の現場経験に一つプラスしてみる。それくらいの感覚で、いろんなセラピストが動いています。
私自身も、現場セラピストから施設管理に携わり、その後エリア管理業務が増えた。最初は「それでいいのか」と正直不安でした。でも、現場の経験があったから、経営側の判断にも患者さん視点が保てた。二つの視点を持つことで、判断の質が変わったんです。
横道キャリアって、実は「レベルアップ」とも「昇進」とも違う。自分の持ち味を、別の角度から活かす。それだけのことなんです。
■ たこすの現場経験から
私がエリア管理という立場になるまで、「現場以外の働き方」は自分とは遠い話だと思っていました。リハ職は現場でなんぼ、という感覚が根強くあったのです。
でも実際にキャリアが広がる中で、現場で積んだ経験は「現場でしか活かせないもの」ではありませんでした。教育・管理・運営といった場面でも、臨床経験は土台として機能し続けました。現場を知っているからこそ、現場以外の仕事でも説得力が生まれるのだと感じています。
「現場しかない」と思っていた視野が、「現場があるからこそ広がる」に変わったとき、働き方の選択肢が一気に増えました。あなたが今現場で積み上げているものは、必ず別の形でも活きます。焦らず、でも視野は広く持ってほしいと思います。